ビッグ・ノーウェアー
09/04/18(土)
今頃エルロイにハマッている。
『ビッグ・ノーウェアー』上巻は、登場人物が多すぎて、その関係もなかなか頭に入らず、
2週間の貸し出し機関を延長してしまったが、下巻は一気に読んだ。
ふつうなら、こんな暴力的、狂気的で、卑猥な性的表現バンバンな男の世界は
読むに耐えないのだが、エルロイの手にかかると、それほどの不快な感じもなく、
妙な軽妙さといったものに救われて、私も悪徳警官になれるかもしれない、
なんて気持ちにまでさせられてしまう。
解説で、法月綸太郎という人が、エルロイに完全にノックアウトされたのは、
(ブラック・ダリアに)引き続き読んだ本書の方である、と書いているが、私も全く同感。
この作品で、エルロイのプロット作法が質的な変化を遂げたとも。
全くそれは、見事というしかない。
時代が戦後すぐで、赤狩りのテーマも絡んでいて、共産党員やメキシコ人、
黒人に対するホントの悪徳警官の偏執的な迫害の描写など、
アメリカってこの頃から病んでいたのね、とつくづく思う。
中心となる3人の警官のうちのひとりを、エーッ、ここで殺しちゃうワケ?
と思わず叫んでしまいたくなるような非情振り、ホントに殺してほしい悪徳警官は
生き残るし・・・、でもそれが現実なのかも。
バズ・ミークスはどうなっちゃうんだろう、ホントの悪徳警官は次の作品では
ちゃんと殺されるんだろうか、それを確認しなくちゃ。
で、家にあったDVD『LAコンフィデンシャル』を観る。
この映画、私の好きな俳優ケヴィン・スペイシー、ラッセル・クロー、そして
キム・ベイシンガーが出ているので、好きな映画なのだけれど、
この映画のせいで、敬遠していたエルロイも、いつか読むぞーと思っていた。
バズ・ミークスはほんのちょっと出ていたが、カニのような顔をしていて、がっかり。
イケメンとは思ってないけど、もうちょっとましな役者を使ってほしかったな。
ホントの悪徳警官ダドリー・スミスも私のイメージとはちがった。
エリス・ローはあの役者でいい。
しかし、この映画、脚本は実によくできている、と思う。
原作を超える映画はなかなかないけれど、エルロイの原作からうまくエッセンスを
抽出して仕上げていて、原作を読んでなくても、映画として楽しめるものなっている。
それゆえ、原作を読み始めたいまは、まだ映画のほうが簡潔で面白い感じ、
でも、そのうち、原作のほうが面白くなる、・・・はず。
この作品も文庫で上・下巻、しばらくは夜の読書が楽しめそう。
しかし、この手の小説を楽しめるなんて、元気な証拠だよな、と思う。
疲れているときや落ち込んでいるときには、エルロイは読めないだろう。
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コメント
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突然、失礼しました。
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投稿: hikaku | 2009年5月 2日 (土) 07時16分
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投稿: てんぷう | 2009年5月 2日 (土) 20時57分